【自宅で介護#10】車いすと自動車の乗り移り - HOWAGROUP:医療 介護 福祉の豊和グループ

【自宅で介護#10】車いすと自動車の乗り移り

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今回は車いすと自動車の乗り移り方法をご紹介します!
本人の安全を第一に考え、動画を参考に状況に応じた対処をおこなってください。

※風でドアにはさまれないように気をつけましょう。
※今回重度のマヒの方をマヒ側から助手席へ乗せていますが、助手席のドアが大きく開いたり、後部座席に乗せる場合は健康な側を座席に近づけて乗り移りをおこなうと足首がねじれるなどの怪我をするリスクを減らすことが出来ます。

自力での車いすから自動車への乗り移り

介護者がドアをいっぱいまで開け、車いすを約30度の角度でなるべく自動車に近づけて、ブレーキをかけ、フットプレートを外す、または開きます。
※車高が高い車の場合は踏み台を用意しましょう。


立ちやすくするためにお尻を前にずらします。


足を引いてしっかり地面を踏ん張ったら、右マヒの場合、車いすの左側の手すりを持って立ち上がり、お尻をシートに向け、車いすの右側の手すりを持って、ゆっくり腰を下ろす。
※枠に頭をぶつけないように注意しましょう。

左マヒの場合、車いすの右側の手すりを持って立ち上がり、ドアの手すりを持ち、お尻をシートに向けて、ゆっくり腰を下ろします。


マヒ側の足を手で持ち上げて、車内に入れます。


本人は体を安定させる。介護者は本人のシートベルトを閉めます。この時本人は健康な側の手でマヒ側の手を支えるようにしましょう。車いすを移動させ、手足をはさまないようにドアを閉めます。

この時ドア側の手を足の上に置くと安全です。左マヒの方は注意障害により、手足をはさむことがあるので特に注意しましょう。

自力での自動車から車いすへの乗り移り

まずフットプレートを事前に外す、または開いておきます。


介護者がドアをいっぱいまで開け、車いすを約30度の角度で、なるべく自動車に近づけて、ブレーキをかけ、シートベルトが戻らないように支え、シートベルトを外します。この時本人は健康な側の手でマヒ側の手を支えるようにしましょう。


体の向きを外に向け、手で足を持って外に出し、お尻を少しずつ前にずらす。


自動車の枠に頭をぶつけないように注意しながら、右マヒがある方は車いすの右側のひじ掛けに手を置き、体を前かがみにして立ち上がり、安定したら左側の手すりを持ち、お尻を車いすに向けて静かに腰を下ろします。

左マヒがある方は介護者にドアを持ってもらいながら、ドアに手を置き、体を前かがみにして立ち上がり、お尻を車いすに向けて右側の手すりを持ち、静かに腰を下ろす。

重度のマヒがある方を介助ありで車いすから自動車へ乗せる方法

まず自動車に近い側のフットプレートを事前に外す、または開いておきます。


介護者がドアをいっぱいまで開け、車いすを約30度の角度で自動車に近づけて、ブレーキをかけます。この時、介護者が介助するスペースを空けるようにしましょう。ひじ掛けが上がる車いすを使う場合はひじ掛けを上げましょう。


足を下ろし、もう片方のフットプレートを外すまたは開きます。自動車に近い側の本人の足を開き、左手は太ももの下あたりを持ち、右手は腰に回します。


体を密着させ、介護者が立ち上がることによって本人を立ち上がらせます。


本人が自動車の枠で頭を打たないように介護者が左手でかばいながら、シートに腰を下ろします。


右手で肩を支えながら足を自動車の中に入れます。体制が悪い場合は腰の位置を調整しましょう。


本人の体が安定したらシートベルトを閉めます。本人は健康な側の手でマヒ側の手を支えるようにしましょう。この時シートベルトで手をはさまないようにし、ドア側の手は足の上に乗せましょう。


車いすを移動させます。手が下に垂れたり、足がドアに当たる場合があるので、注意しながら静かにドアを閉めます。

重度のマヒがある方を介助ありで自動車から車いすへ下ろす方法

まずフットプレートを事前に外す、または開いておきます。


介護者がドアをいっぱいまで開け、車いすを約30度の角度で自動車に近づけて、ブレーキをかけます。この時、介護者が介助するスペースを空けるようにしましょう。ひじ掛けが上がる車いすを使う場合はひじ掛けを上げましょう。


介護者は車いすとドアの間に入り、シートベルトが戻らないように支え、シートベルトを外します。本人は健康な側の手で、マヒ側の手を支えるようにしましょう。


本人に肩に手を回してもらい、右手で肩を支え、足を下ろします。


左手で腰を持ち、お尻を前にずらします。


体を密着させ、左手で太ももあたりを持ち、右手は腰に回し、自動車の枠に頭がぶつからないように注意しながら、立ち上がります。


お尻を車いすに向け、介護者が腰を下ろしながら、本人を車いすに座らせます。

介助機能のついた福祉車両を用意すると乗り移りがよりスムーズに

福祉車両には様々なタイプがあり、購入または使用するにあたって、場合によってはガソリンや有料道路料金が安くなるなどの助成制度や優遇税制、購入資金の貸付を受けることができます。これらは都道府県、各市町村によって異なり、未実施の場合もあります。詳細は福祉事業所などの担当窓口またはディーラーや販売店などに問い合わせてみましょう。

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