知っていると心が軽くなる!認知症の実例“日常生活・家事”声かけ15選!〜自宅で介護のコツ#13〜 - HOWAGROUP:医療 介護 福祉の豊和グループ

知っていると心が軽くなる!認知症の実例“日常生活・家事”声かけ15選!〜自宅で介護のコツ#13〜

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今回は、認知症の実例 日常生活・家事声かけ【15選】をご紹介いたします。

日常生活編

服を順番に着ない(0'14)
●対策①
着慣れた服を、着やすいように並べて出しておきましょう。
●対策②
着る順番がわからない場合は否定をせず、間違った順番で危険な着用をしている際は手伝いましょう。


お金や新しい衣類をすぐなくしてしまう(0'40)
●対策①
チャック付きのポケットがある衣類を着てもらい、決まったポケットに入れるなどで対応しましょう。
●対策②
渡した現金をすぐ失くしてしまい、お金を頻繁に求めてくる場合は「15時にお金をおろすからそれまで天気予報でも見て待っていようか。」など具体的な説明をし、本人が納得して気分が紛れるような声かけを行いましょう。

薬を飲みすぎる(1'15)
●対策①
ラムネなどで代用し、落ち着いてもらいましょう。
●対策②
飲む理由を聞きましょう。信頼する担当医などの名前を出し「先生が“最近調子が良いから、薬をたくさん飲んでいない様子をみてみたい”と言っていたよ」と、必要以上に飲まなくてもいい理由を伝え、納得してもらいましょう。

薬を飲み忘れる(1'44)
●対策①
いつも決まった場所に置くようにし、習慣化しましょう。
●対策②
薬を飲む時間になったら声をかけるなど、可能であれば家族も一緒に薬の管理をしてあげましょう。

毎日仏壇に線香をあげるが、火の不始末で畳を焦がしてしまう(2'06)
●対策①
電池式の線香で代用し、火を使わないようにする。
●対策②
畳が燃えないシートを敷く・燃えやすいものを近くに置かないなど、安全な環境を作りましょう。

トイレで下着を洗う(2'30)
●対策①
どうして洗っているのか目的を理解し、自尊心を傷つけないよう、そっと対応することが大切です。
●対策②
紙パンツなど、使い捨ての下着を使用しましょう。

お店のものを持ち帰ろうとする(2'51)
●対策
ただ「欲しい」という思いから、支払わず持ち帰ってしまう場合があります。可能であれば、お店に相談して予めお金を払っておくなど対策をとりましょう。ただし、最初からいつも持ち帰ると決めつけず、まずは見守ることが大切です。

所持金を把握できず予算オーバーの買い物やサービスを受ける(3'19)
●対策①
他にすることが無く買い物で発散している可能性があるため、家事を手伝ってもらうなど退屈だと思う時間を減らしてみましょう。
●対策②
何度も同じお店で予算オーバーを繰り返す場合は、お店に相談して家族が精算するようにしましょう。

【日常生活編ポイント】(3'48)
無理に今まで通りの生活をしようとストレスを溜めず、代用できるものは利用する
日常生活の中で、頻繁に対応が必要なことや毎日起こることに対して、無理をしてストレスを溜めながら対応すると、本人にもこちらのストレスが伝わってしまい、更に問題が深刻化する可能性があります。代用できる物は利用し、今まで通りである必要がないことに関しては本人の生活に合わせましょう。

家事編

料理や片付けがうまくできず、危険がある場合でもキッチン作業をしようとする(4'18)
●対策
「料理は私がするから、洗濯物を畳んでもらってもいい?」と別の家事を手伝ってもらい、除け者にするのではなくできることは協力してもらいましょう。

火の始末ができず、危険な状況になる(4'40)
●対策①
火を使わずに料理ができたり、お湯が沸かせるものなどを代用しましょう。
●対策②
自宅だけではなく、近所・地域に迷惑になるようなことは避け、ガスの元栓をきるなどで火を使えないよう工夫しましょう。

乾いていない洗濯物を「乾いている」と言い取り込む(5'07)
●対策
本人は洗濯物が乾いていると思い取り込んでくれているので、その行動を否定をせず、もう一度洗濯カゴに入れて「また洗濯をしたから、今から干すのを手伝ってもらってもいい?」「天気がいいからもう一回干そうか?」と声をかけましょう。

ゴミの分別ができないが、ゴミ出しを行う(5'33)
●対策
違う日に出してしまい迷惑をかける場合、出す日の朝に声をかけたりカレンダーに記入する。


習慣で食器を洗うが汚れが残ってしまう(5'49)
●対策
他の食器と一緒にならないよう専用の汚れてもいい食器棚などを用意し、後で家族でフォローしましょう。

新しい洗濯機に対応できず、故障の原因になる操作をしてしまう(6'05)
●対策①
洗剤を入れすぎてしまう場合は、事前に小分けにして1回分の量が入った容器を置くなどの対策をとりましょう。
●対策②
「使用中止」またはボタンを押す順番を書いた貼り紙をしましょう。

●対策③
洗濯機を使用する時間がわかる場合は一緒に洗濯をしたり、見守ることも大切です。

【家事編ポイント】(6'42)
無理に今まで通りの生活をしようとストレスを溜めず、代用できるものは利用する
怪我や命の危険を防げることは怠らないようにしましょう。本人が行っても問題がないことに対して、制限をしたり除け者にするのではなく、程よい距離感で見守り、本人の意思を尊重して生活ができる環境を整えましょう。

まとめ(7'06)

今回ご紹介した内容が必ずしも正解ではありません。 その場の状況や環境により対応は異なります。

本人の行動や生活を変えようとすると、毎日同じ注意や対応の繰り返しで家族が疲れてしまいます。初めから失敗すると決めつけず、見守る距離感を大切にし、本人の想いに寄り添った生活を送れるよう、環境を整えましょう。

介護が大変な場合は無理をせず、各種介護サービスの利用も検討しましょう。 利用に当たって不安や質問がある場合は、お気軽にホームページよりお問い合わせください。

今回の動画を参考に、より良い介護ライフを送ってくださいね!

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